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君子危うきに近寄らず。

 タイトルの言葉。色々な表現の仕方はあるものの、私なりには…

 

教養・徳があるような人格者は、物事を深く考えて振る舞い、自分の行動を慎むものだから、危険なことに関わりを持たない

 

このような意味だと思っています。

 日本の武芸家、兵法家である塚原卜伝(つかはら ぼくでん)。剣術の卜伝流(鹿島新当流)の開祖です。その強さは、あの宮本武蔵や柳生一族も一目置いていたとされています。彼が生きたのは戦国時代。塚原卜伝はその時代の中で、真剣勝負が19回、戦場には37回出陣、木刀での試合は数百回したとされています。しかし、一度も負けたことはなく、倒した相手の数は212人、その身体には矢傷6か所以外の傷はなく『 日本史上最強の剣豪である 』と断言する方が多いのも納得します。

 その塚原卜伝には、こんな逸話が残っています。卜伝の門弟が、道端に繋がれている馬の後を通り抜けようとしたときのこと。馬が突然跳ねて、その門弟を蹴ろうとしたのですが、間一髪、門弟は体をかわし馬の蹴りを避けたそうです。周りの人々は『 さすが 』と驚き、褒めたそうですが…それを聞いた卜伝は、感心するそぶりも見せなかったそうです。そこで、門弟達。師匠であれば、どういう風にかわすのだろうと、ト伝の通る道に、わざとよく蹴り上げる馬を繋いでおくことに。そこをト伝が通りがかったのですが…路上にいる馬をみると、大廻りをして馬を避けて通り過ぎたそうです。その様子を見た門弟達は、師匠がなぜそのような行動をとったのか、馬の蹴りをかわした門弟のをなぜ褒めなかったのかと、卜伝に聞いたところ…

 

馬に蹴られて身をかわす技は、なるほど熟練した技である。しかし、馬は跳ねるものであるということを忘れ、その後を通りすぎたのは、軽はずみであるという他ない。飛び退くことが出来たのは、僥倖(ぎょうこう:偶然に得る幸運)というものである。剣術試合も、時に下手が上手に勝つことがある。だから、勝ったから旨いとは、一概には言えない。馬の足を避けた事も、同じ事。偶然、上手くいっただけではないのか。危難からは避けるのが一番である。

 

と言ったそうです。さすが、最強と言われる剣豪。彼の言葉には、誰もが勘違いしてしまう『 本当の強さとは何か?賢さとは何か? 』といった〝重大な真理〟が含まれていると思います。

 『 危うき 』とは何でしょうか?調べてみますと『 危険なこと・事象 』『 悪いことが起こりそうなこと、またはそういった場所 』とあります。つまり、直接『 自分の身に災いが降りかかること 』を表しているのはもちろんのこと、そうなりそうな場所、モノ、事柄、人物等も含まれているということになります。そう、人物も含まれているのです。すなわち『 その人物と関わることによって、自分の身に災いが降りかかる・ダメージが与えられる 』そういった人物も〝危うき〟に含まれているということ。このダメージの中には、肉体的なダメージはもちろんのこと、社会的ダメージや金銭的ダメージ、もちろん精神的ダメージも含まれています。そう、精神的ダメージを与える人も〝危うき〟なのです。

 ブログで何度も書かせて頂いていますが、世の中には〝お付き合いを避けた方がいい人〟という人がいます。しかし、悲しいかな『 人を嫌ってはいけません 』『 皆と仲良くやらなければいけません 』という〝誤った教育(私はこれが誤った教育だと100%思っています)〟のおかげで、できれば付き合いたくないのに、疎遠にしたいのに、自分を殺して無理に付き合いをして、披露困憊している方が何人もいます。その腐敗しきった人間関係のために、自分自身が壊れてしまった方が何人いることでしょう?これもブログで何度も書かせて頂きましたが、私は長い講師生活の中で、そういった〝付き合いを避けた方がいい人〟に関わる人間関係の悩みを、学生さん達から数えきれないくらい相談されてきました。私は、その度に『 いいんだよ、無理に付き合わなくったって。それで、嫌われたら嫌われたでいいじゃない。逆に、寄ってこなくなるから、ラッキーじゃないの? 』とアドバイスしてきました。そのアドバイスを聞くと、ほとんどの人が何かに開放されたかのように、『 そうか 』といった感じで、表情を一気に明るくしてくれます。そして、アドバイスした学生さんは、私の言う通り付き合いをやめ、以前よりも生き生きとした姿を見せてくれるようになります。そんな学生さんに『 調子はどう? 』と聞くと『 以前は、どうなるかな…と心配していたんですけど、全然何ともないです。こっちの方が気楽でいいです。勉強にも集中できるし… 』と答えてくれる方がほとんどなのです。

 君子危うきに近寄らず。この言葉の中には『 嫌だなと思う人には関わらない 』という意味も含まれていると思います。嫌だなと思う人…不平・不満ばかり口にしている人、人の悪口ばかり言っている人、高飛車な人、人を小バカにしている人、人の上げ足ばかり取る人、意地悪な人、人を陥れる人、自分のことしか考えない人…まあ、手っ取り早く言えば〝『 この人といても面白くないな 』という人〟と考えれば分かり易いでしょうね。だから、私は〝この人といても面白くないなという人〟とは、お付き合いを避けるようにしています。わざわざ、面白くない人と付き合う必要もないですからね。嫌な思いばかりして、何の得にもなりませんし…。そして、これも〝君子危うきに近寄らず〟だと思っていますから…。

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