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「ウチはウチ、よそはよそ!」って怒られたことありませんか?

 学生さんに学習指導をしていると、色々と気になることがあります。そんな気になることの一つに「あの人がやっているから」という言葉があります。

 学習指導をしている最中「どうやって勉強しているの?」と聞いて、勉強のやり方を話してもらうんですが『何故そんな方法で勉強しているんだろう?』と思ってしまうようなやり方の学生さんは何気に多いのです。さらに本人は、しどろもどろにその勉強方法を説明してくれるのですが…自分がやっている勉強方法を説明するのにしどろもどろ…どうやら、やっている本人も、今一つその勉強のやり方にしっくりいってないような感じなのです。で、「どうして、そういうやり方で勉強しているの?」と問うと…返ってくるのが件の「あの人がやっているから」というセリフ。う~ん…確かに勉強方法に限らず、上手くいっている人のやり方を手本にするということは悪いことでは有りません。しかし、あくまでも『お手本』であって、そこから先は自分にあった方法へとアレンジすることが必要となってきます。何故なら、お手本にした人にとってはいい方法かもしれませんが、そっくりそのまま同じことをやったって、それがあなたに合うやり方かどうかは全く別の話なのですから。私の経験から言わしてもらえば、むしろ合わない場合の方が多いのです。

 「人の技を盗む」という言葉があります。以前、私が講義で話している内容を、そっくりそのまま自分の講義で話している講師がいました。その講師いわく「人の技を盗まないと」…。呆れてものも言えなかったことを覚えています。「人の技を盗む」ということと「人の技を真似る」ということは全く別のことです。似て非なるもの…なんていうレベルではありません。月とスッポン以上のレベルです。「人の技を盗む」という事は道を切り開くことであり、その先が有ります。しかし、「人の技を真似る」ということには先は有りません。その場限り、そこで終わりなのです。「あの人がやっているから」「あの人は上手くいっているから」などと、同じことをマネしてみたところで、その通り上手くいくかどうかは別の話なのです。前述のように、上手くいかない場合の方が多いのです。そりゃそうでしょう。上手くいっている方法を、そのまま真似して上手くいくほど、世の中甘くはありません。

 もちろん、上手くいっている方法をお手本にすることは悪いことではありませんよ。そもそも『手本』には、次のような意味があります。 

① 習う人が模範とすべき字や絵などのかいてある本。「―どおりに書く」

② 見習うべき物事。模範。「友人宅を―にして新築する」

デジタル大辞泉より

当ブログの内容の〝手本〟は②に当たりますね。見習うべき物事。すなわち「見て、習う」事なのです。真似ることではありませんし、そんなことは一つも書いてありませんよね?〝習う〟ということは「何度も練習して、自分でできるようにする」こと、すなわち「自分のやり方でできるようにすること」が目的なのです。確かに「真似る」ことから入って行く場合もあります。ただし、それは初めだけ。あとは自分一人で、自分のやり方でできるようにならければならないのです。「字を書くこと」がまさにこれですね。初めは真似てはいるものの…自分が書き易いように、そして手本がなくても書けるようにならなければなりません。物事の習得というのはそういうものなのです。そう〝習得〟。〝模倣〟ではなく〝習得〟なのです。〝習得〟は〝模倣〟ではないのです。前述の「人の技を盗む」ということは〝習得〟なのです。〝模倣〟ではないのです。習得は「身につけるもの」ですから、自分のものにして、自由に使いこなすことが出来ます。それが「自分のやり方」というものなのです。模倣は真似るだけですから、その内容は身につきません。〝真似をする〟という表面的技術が身につくだけです。内容が身に付かない限り、自由に使いこなすことは出来ません。身についていない限り、自分にとってはいつまでたっても「やり難いやり方」ということになるのです。

 一見、真似をした方が手っ取り早く事を為せるようにも思いますが…やはり見て習って、自分のやり方を習得した方が、何かとやり易いと思いますよ。「やり難いやり方」を続けていても、本人も成績も苦しい状況が続いてしまいますから。成績の良い人の方法を真似ると、何となく自分の成績も良くなるような気がしますが…世の中そう甘くはありません。何度も言いますが、うまくいっている人のやり方を参考にすることは全然構わないんですよ。でも、あくまでも参考に止めておいて、自分なりのやり方を見出した方が良いということです。「上手くいっている方法をお手本に自分なりの技を習得する」これが一番だと思います。小さいころ親から良く言われませんでした?「ウチはウチ、よそはよそ!」って。これは勉強のやり方にも言えることなのです。

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