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個の力

独立の気概なき者は必ず人に依存す。人に依存するものは必ず人を恐れる。人を恐れるものは必ず人に諂うものなり。

 

 一万円札でおなじみの、著述家、啓蒙思想家、教育者として名声を馳せている福沢諭吉の言葉。福沢諭吉とくれば誰もが思いだす『 学問のすすめ 』。その『 学問のすすめ』の中の一節です。

 当時の日本という国、日本人としての心構えを説いた一節ですが…名言である言葉のご多分に漏れず、この一説も様々な意味に捕えられています。つまり、色々な見解で、この一説の意味を読み解くことが出来るということになります。私自身は、この言葉を次のように捕えています。

 『気概 』とは『 困難にくじけない強い意志・気性 』という意味です(デジタル大辞泉より)。つまり『 独立の気概なき者 』とは『 一人でやっていく意志が無い者・一人困難に立ち向かう気性が無い者』ということになります。『 諂う(へつらう) 』とは『 自分より上の者に、お世辞を言ったりして、気に入られるようにふるまう 』という意味です(大辞林より)。そういう意味を踏まえて、私なりに先の一節を解釈させて頂くならば…

 

 一人でやっていく意志が無い者・一人困難に立ち向かう気性が無い者は、必ず人に頼るだけの無責任な人間になってしまう。人に頼るだけの無責任な人間は、自分自身というものが無いし、自分自身の力を身につけることも出来ない。だから、他人が自分より優れている、自分には敵わない人物と無意識に解釈し無意味に恐ろしく感じてしまうことになる。自分以外の人間が、自分より優れている人間・敵わない人間と勝手に解釈し無意味に恐れるため、自分が攻撃されないようにお世辞を言ったりして、気に入られるように振る舞う。

 

といったところでしょうか。私的には『一人でやっていく意志が無いものは、他人に振り回されるだけの人間になってしまう 』というのが、この言葉の本質だと思います。『 他人に振り回されるだけの人間になってしまう 』のも困ったことなのですが、往々にしてそれ以上に困ったことになってしまう場合があります。その人自身が困ったことになるのは、自業自得なのですが、得てしてそのような人間は、周りの人間を困らせるような人間になってしまう場合が多いからです。

 『 一人でやっていく意志が無い者・一人困難に立ち向かう気性が無い者は、必ず人に頼るだけの無責任な人間になってしまう 』とありましたが…このような人間は確かにいます。大変なことや面倒なことは人にやらせて、自分は何もせずにそこに便乗してくる。で、何もせずに、ああだこうだ不平・不満を垂れ流したり、自分のいいように事を運ぼうとする人間です。自分のいい用に事を運びたいなら、または自分がやりたいと思うべき事があるなら、自分で行動してやりたい事をやったり、そのような立場の人間になればいいのですが…。ところが、それだけの気概はない。もちろん、そのための能力もない。人が成したことに後から上手く便乗するだけの能力しかない。コバンザメというか、『 人の褌で相撲を取る 』とか、そういう人間です。まあ『 寄らば大樹の陰 』の下品版ですかね。そういった行為、つまり『 人が成したことに後から上手く便乗する 』行為こそが、前述で言う所の『 人に頼るだけ 』という行為に当たるのだと思います。自分では何もできないから、人のやることに頼る、すなわち便乗するしか方法が無いということです。また、こういう人間に限って、便乗してきただけなのだから大人しく謙虚に振る舞えばいいものの、何故かそうはならない場合が多い。たんに便乗しただけの存在なのですが、どういう訳か自分が成したつもりでいるかのように、やたら偉そうに発言してきたりします。それも、自分が良いとこ取りするような、自分が楽をするような発言を…。自分の考えが絶対だと言わんばかりに、そうじゃないことに対しては不平・不満ばかり口にします。それでいて、当の自分は何もしない。自分のことは棚に上げて…どころの話ではありません。棚に上げるモノもないほど何もしないどころか、言うことなす事、どれもがマイナスのことばかり!恐らく、これが福沢諭吉の言う所の『 必ず人に頼るだけの無責任な人間 』なのでしょう。自分で何もしないということは…そう、人に頼りっぱなしということになります(まあコバンザメですね)。なのに、自分は良いとこ取り、不平・不満ばかり口にし、言うことなす事、どれもがマイナス…まさに『無責任な人間 』の極み。悲しいかな、こういう人間がいることは確かなのです。

 自分は何もしないで、大変なことは人任せ。いいとこ取りで、そのくせ不平・不満は垂れ流す…。おとなしくしている事をいいことに、それがどんどんエスカレートしていく。こういう人間を何人か知っていますが…あまりいい人生を送っていないような気がします。目が死んでいるんですよね…。人の生き方には色々ありますから、私がとやかく言うことではないのでしょうが…やはり、生きているからには、目が生き生きとしている、独立の気概ある、個の力を持った生き方をしたいな、そしてするべきではないかと思っているのです。

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