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冬休みは受験生にとって『天下分け目の関ヶ原』!

 今から400年ほど前、日本全国の名のある大名達が徳川方・豊臣方に分かれて、日本の将来を揺るがす大きな戦いを行いました※1。この戦いで戦国時代は終焉を迎え、その後の日本という国のあり方は大きく変貌する事になりました。この戦いこそ、日本最大の決戦と名高い「関ヶ原の戦い」。日本の多くの大名が二手に分かれての最大決戦だったこと、その決戦の背景、日本という国に与えた影響の大きさなど、もろもろ含めて、ついた名前が「天下分け目の関ヶ原」。これからの状況を左右する戦いや、未来を決定する状況の時に良く使われる言葉です。

※1:厳密には徳川家康と石田三成の豊臣家臣同士の戦いとなっており、表向き豊臣家自体は静観の立場をとっていた。

 第99回薬剤師国家試験は平成26年3月1日、2日に実施されます。となると…年が明けてまるまる勉強に費やせる月は、1月と2月しかない!ましてや2月は28日しかない!年が明けると、何と勉強する期間の短いことか!と感じませんか?9月~10月の2ヶ月間なら「結構勉強できるな…」なんて感がありますが、1月~2月の2ヶ月間はそんな感じにならないでしょ?同じ2ヶ月間でも、差し迫っている2ヶ月間はワケが違いますから。「後の無い2ヶ月間」であり「この間に全てやってしまわなければならない2ヶ月間」であり「体力的にも精神的にもMAXな2ヶ月間」なのです。脅すわけじゃありませんけど、ハードですよ!

 そんな、ただでさえ短い2ヶ月間をもっと短くしてしまう方法(?)があります。それは「冬休み中に気が緩んでしまう」こと。受験生(それも国家試験の!)であることを忘れて、浮世の〝楽しい冬休み〟を送って、勉強なんか忘れて過ごしちゃう。これが危険な落とし穴!「でも冬休みっていっても、いいところ1月10日位まででしょ?残り20日間は勉強できるじゃないですか?」という人。落とし穴に半分はまっていますよ!

 冬休み前まではせっせ、せっせと勉強して、そこそこの学力もついてきて、勉強に対する手ごたえもついた。そんな〝勉強の手ごたえ〟があるために「勉強始めれば、いつでもこの手ごたえは得られるものだ」早い話「勉強ってのは、やればいつでもこの調子になるんだろ」なんて思ってしまう…。ここが危険なんです。その勉強の手ごたえは「勉強を続けていくことによって得られた手ごたえ」なのです。何日もかけて勉強をしていき、やっと自分の勉強のペースをつかんだ。自分のペースで進んでいるので、勉強もはかどるし「理解できる」「覚えている」「ある程度点数が取れる」といった手ごたえも出てくる。しかし、勉強をSTOPすれば…今までのペースを落とすことになります。STOPしている期間が長ければ長いほど、ペースは落ちていきます。ペースが完全に落ちてしまうと…本人はいつもの調子で勉強できるものだと思って、勉強を始めるのですが…どうも今一つしっくり行かない。何か進みも悪いし、理解も今一つ…。「う~ん、どうしたんだろう?」と思いつつも勉強は続けなければいけない。以前のような手ごたえの無さに、焦りながら…。と、続けているうちに、やっと以前の自分のペースがつかめてきた。「これだよ、コレ!やっと手ごたえが戻ってきた、調子が出てきた!」となった時には、もう2月の中旬!国家試験まで、あと1ヶ月を切ってしまっている…なんていうことになってしまいます。ただでさえ短い2ヶ月間なのに、自分のペースで勉強できるのは2~3週間だけということになってしまう。気の緩んだ冬休みは、確実に年明けの実質勉強期間を短くしてしまうのです。

 そりゃあ、1日、2日勉強しなくても、そう気にすることはありません。それくらいの休暇ならペースダウンに直結するような事態にはならないでしょう。しかし、連続3日以上の休暇が続くようなら、何らかの影響が出てくることになります(もちろんトータルで2,3日しか勉強しなかったなどという場合も確実に影響が出ます)。私は国家試験対策アドバイス、いわゆる学習指導として色々なところで指導をしますが、その際に次のようなことを良く言います。「皆さんは、今までやっていた勉強をSTOPすると、学力は現状維持のままで、成績が伸びないだけ…と思っているようですが違いますよ。勉強をしなければ学力は下がるんですよ」と…。皆さん「勉強すれば学力は上がる」ことは知っているんですが、どうも山登りのように、休憩している間はその高さに留まっていると思っているようです。勉強は、やり続けていなければ現状維持は出来ません。やり続けていて現状維持、更にそれが続いて成績向上へとつながっていくのです。やらなければ当然成績は下がりますよ。スポーツ選手を考えてみて下さい。頂点に上り詰めた選手だって、毎日練習しているではありませんか?何故か?そう「練習しなければ実力が落ちる」からです。だから毎日練習しているのですよ。勉強もコレと同じです。

 確かに大晦日やお正月は、日本人にとっては一大イベント。楽しいときを過ごすのも良いでしょう。でも、受験生であるということを忘れないで下さい。高校受験も大学受験も、厚生労働省が管轄しているほとんどの国家試験も2月、3月に集中しています。そう考えると「冬休みをいかに過ごすかが試験合格のキーポイント」というのは、薬剤師国家試験受験生の皆さんだけではなく、多くの受験生にいえるという事になります。まさに、冬休みは受験生にとって「天下分け目の関ヶ原」なのです。

 日本陸軍大学の教官として招かれたドイツの兵学教官のメッケル氏は、関ヶ原の徳川方・豊臣方の陣形図を見るなり、すぐに豊臣方の勝利を断言したそうです。ですが、実際の関ヶ原は徳川方の大勝利で幕を閉じています。諸説紛々ありますが、動いてくれるはずの大名が動いてくれなかったり、土壇場での裏切りといった「豊臣方が予期しなかった事態」が敗北を招いたと言われています。もちろん、その中には徳川方が仕込んだこともいくつかありました。言い方を変えるなら、徳川方は「意外な事態」をうまく利用して、自らを勝利に導いたということになります。徳川方の総大将、徳川家康は「鳴かぬなら 鳴くまで待とう ホトトギス」と言われた人。ただボーっと待っていたわけではなく、好機が来たときの、更には好機を作り出すための戦略を日々練って、何が起きても十分に対応できる万全の体制を日ごろから整えながら〝待っていた〟のでしょう。ここぞというチャンスを逃さないための修練も、日々重ねていたはずです。薬剤師国家試験に携わって数十年になりますが、国家試験にも「意外な事態」は良く起こります。いつもは難しいはずの教科が易しかったり、問われる事が少ない内容が多く出題されたり、知識よりも常識が問われるような問題が出題されたり…。そのような「意外な事態」を、どう利用して薬剤師国家試験を勝利に導くか。「意外な事態」に翻弄されてしまった豊臣方のようになるか。「意外な事態」をうまく利用できるよう、日ごろから万全の体制を整えていた徳川方のようになるか。それは〝天下分け目の関ヶ原〟と言われる冬休みを、いかに有効に過ごすかにかかっています。あなた次第ですよ。

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