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盗ったトイレットペーパーでお尻を拭いて気持ちいいのか?

 ケチと節約は違う。ケチとは「金銭や品物を惜しがって出さないこと。また、そのような人(日本語俗語辞書より)」。節約とは「むだ遣いをやめて切りつめること(大辞泉より)」。見解が偏らないように、2つの辞書から引用させてもらったが、どの辞書においても大差ない内容である。つまり、ケチは「金銭や品物を惜しがって出さないこと」であり、節約は「むだ遣いをやめて切りつめること」。要約するならば「出すべき時・出すべき場合には出す」のが節約であり、「出すべき時・出すべき場合にも出さない」のがケチということになる。

 以前、私が勤めていた職場で、備品がやたら無くなるという事件がありました。その備品はトイレットペーパーやら電池といった消耗品なのですが、当然のことながら消耗品ですから、消耗されて減ることはごく自然のこと。しかし、減り方がどう見ても自然でない。チョットした状況証拠がそろい、どうやらある職員が持って帰っていることが判明しました。その職員、自称「節約家」とのことでしたが…。前述のように、節約とはむだ遣いをやめて切りつめること。その職員がやっていることは「出すべき時・出すべき場合に(お金を)出さない」という、いわゆる〝ケチ〟という行為に当たると思います。トイレットペーパーは生活必需品。それにお金を払うということは「出すべき時・出すべき場合には(お金を)出す」という行為だと思います。しかし、お金を出さない。備品を持ってきて自分のためだけに使用する…。当時は「セコいというか、しょうがないなぁ…」位にしか、思っていませんでしたが…これは横領、もしくは窃盗にあたる行為。犯罪として、立派に成り立つ行為なのです。早い話「会社の備品を盗んでいる」ことに当たる訳ですから。

 インターネットなんかで見ても、何気に「トイレットペーパーが盗まれて困っている」といった悩み相談は多いようです。やはり被害が多いのは飲食店のようですね。色々な方が出入りしていますから。どうも、お客さんが持っていくというパターンが多いらしいのですが…。「客はお金を払っているんだから、別に持っていってもいいんじゃないの?」という人がいたら、その考えは改めた方がいいようです。この場合も、立派に窃盗という行為に当てはまるそうですから。お客さんが払ったお金は、あくまでも商品購入のお金。トイレットペーパーは、お店の物品。何の承諾も無しに持っていったら、れっきとした窃盗ということになります。ちなみに大学のトイレからトイレットペーパーを持っていく行為も、これに該当しますので、心当たりのある方はそういうことは止めた方がいいです。いや、止めるべきです!

 「トイレットペーパー1個くらい…」と思った方がいるかもしれません。しかし、その考え方も止めた方がいいでしょう。値段や個数ではありませんから。逆に言わせていただくなら「トイレットペーパー1個くらい、自分で買ったらどう?」と言いたいですね。トイレットペーパー1個なんか、たかだか30円するかしないかくらいなんですから。その30円がもったいないからといって、窃盗するなんて馬鹿げた話だと思いませんか?もちろん、30円得するために窃盗という犯罪を犯すという行為が馬鹿げた行為だ、ということもあります。しかし、私が言いたいのは、果たして得をしているのかということなのです。どんなに30円得したと喜んだところで、本人の中には「盗んだ」ということが明確に刻まれます。「自分は30円のお金を出すのが嫌で、モノを盗んだ」ということが、自覚するにせよしないにせよ、自分の中には明確に刻まれるのです。それは、果たして自分にとってどういう行為になるでしょうか?泥棒から「30円のお金を出すのが嫌で、モノを盗んだ」と聞いたらどう思うでしょう?誰もが「しょうがないなぁ…それくらい自分で払えよ。そんな、ちんけなことで犯罪を犯すのかよ」と思うのではないでしょうか?トイレットペーパーを盗む度、その人は意識するしないに関わらず、自分自身に対してそういう見解を持つことになるんですよ。気がつかないけれど自分を蔑んでいる…そういう状況に陥ってしまうのです。「わずかなお金を出し惜しみして、泥棒している人間」と、自分を評価してしまう…これが、本人にとってどれだけマイナスのことか!だって、皆さんはそんな人間を信用しますか?信用できませんよね?そう自分自身が信用できなくなってしまうのです。これが、本人にとってどれだけマイナスのことか、お分かりいただけますよね?

 ある方がホームページで、ケチについて「目先の損得を重視するあまり、長期的な損得を考えることができなくなり、結果として大切なことを次々と失っていく」と書かれていましたが、全くその通りだと思います。わずかなお金の損得だけを見て得をした気になっているが、大切なものが次々と失われていく。自分という人間の大切なこと…自信(自分に対する信用)、誇り、信頼、人間関係、信用、安心感…そういったモノが失われていくのです…。

 私が、この話を母にしたところ、次のような言葉が返ってきました。「盗ったトイレットペーパーで、お尻を拭いて気持ちいいのかね?」なるほど、その通りですね。大事なことが失われる云々といった見解もさることながら、母の言葉の方が至極常識的な、そして納得できる考え方のような気がします(笑)。

 

 

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