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がんばれ!笹かまぼこ!

 私の出身地は海産魚介類が豊富にとれるところです。そんな土地柄ですから、海産魚介類が常に身近にあるという環境で私は育ちました。「海産魚介類が常に身近にある」というか「海産魚介類が常に身近にいる」という状況でもある訳ですから、普通に海に行って取ってきたものを食べるなんてことも日常茶飯事なこと。魚を釣って食べるなんてのは朝飯前の話で、貝は捕るわ、ナマコは捕るわ、海苔は採るわ、その他海草は採るわで…もちろん、美味しくいただくことになります。ちなみに断っておきますが、漁業権の関係がありますので、本来は海産魚介類の採捕は禁止されています。漁師の方も含め漁業関係者に知り合いが沢山いた関係(やはり土地柄で、私の周りには漁師の方も海産魚介類に関する仕事の方も沢山いましたから)で、ちゃんと断りを入れて、さらに了承も頂いて採捕していたのでご注意をば!まあそんなこんなで、魚介類を取ってきては食べる…店に行っても魚介類を買ってきては食べる…なんて具合だったものですから、物ごころついた頃から、食卓にはしょっちゅう海産魚介類が並んでいました。もっとも、子供の頃は〝魚介類〟の〝介類〟の方を好んで食べていましたが…(えてして子供というのは魚が苦手な場合が多いモノで。私も幼少時は魚は苦手でした)。貝やら海草やら…自分たちでは捕ることはできませんがエビやらイカやら…どっちかって言うと、そちらの方を好んで食べていました。海草なんかは今も変わらず好きですが、子供の頃はやたら食べていたのを覚えています。

 じゃあ幼少時代は魚は食べなかったのかというと…魚の加工品をよく食べていました。例えば乾物。おやつ代わりなんかに良く食べたものです。何気に、自分の家やらお祖母ちゃんのウチやらで干して作っていましたから。これも身近にある海産魚介類(魚介加工類か?)と言えますね。あと私が大好きだったのが〝練りモノ〟。カマボコやらすりみやら、練りモノは、今も昔も大好きです。「〝すりみ〟とは?」という方も多いと思いますが…まあカマボコとほとんど変わらないものですが、カマボコよりも若干歯ごたえが優しく、キメもチョット粗めの練りモノで、結構自家製のモノが多かったりします。私の地元の方では〝すりみ〟と名を打って、普通に売っていました。で、すりみやカマボコと書くと、一見バリエーションが少ないように思いますが…魚介類の数だけすりみやカマボコがあると言っても過言ではありません。「タラのすり身の中にエビを入れる」なんて〝ブレンド物(?)〟もありますから、その数は膨大なものに!こちらのカマボコ屋さんは、おでん種をメインに作って販売しているみたいですが、ウチの地元の方では、あまりおでんが盛んな地域ではなかったものですから、地元のカマボコ屋さんは何気に「カマボコ・すりみ一筋」というお店が多かったのです。で、ショップカラーを出すためにも、各店、オリジナルのカマボコを作っては販売していました。やはり職人さんが作る店自慢のカマボコですから、お味は確かなもので、さらにオリジナリティーも豊富でそれはそれは美味しく、楽しいモノでした。

 先ほど、練りモノが好きと書きましたが、こちらに来てから特に好きになったのが「つみれ」。私の地元では、つみれはあまり見かけませんでしたから。だからこっちに来て、つみれを食べた時には「おおっ!なんと美味なるものか」と感動したのを覚えています。居酒屋で〝つみれ汁〟を見かけると、とりあえずは頼むというつみれ好きにまで成長を成し遂げました。「美味しいつみれは、口の中でホコホコとほぐれる」というのが、私の印象です。

 で、こちらに来てからつみれと同じ位好きになったのが〝笹かまぼこ〟。笹かまぼこ自体は昔から知っていましたし、食べたことも何度もありましたが「まあカマボコだな」位の印象しか持っていませんでした。で、こちらに来てからチョット驚いたのが〝ミニ笹かまぼこ〟。気のせいか、私が地元で食べた〝大笹かまぼこ(〝大〟というより、こちらがノーマルか?)〟よりも美味しいような…。なんか小さいだけに、チョコチョコと食べることになるんですが、口に含んだ量が〝カマボコの味がちょうど良く引き立つ量〟になるみたいで、まさにカマボコの味を堪能できる一品。大笹かまぼこのように、一気に大口でガブリとやると、どうも口の中のカマボコの味が〝大味〟になってしまうような…。ミニ笹かまぼこだと繊細なカマボコの味を堪能できるような気がするのです。そしてさらに驚いたのが、そのバリエーションの多さ!ひとえにミニ笹かまぼこといっても、なかなかの数。エビ、サーモン、チーズ、ずんだ、ウメ、シソ入りなんかの他に、牛タンいりなんていうのもあったりして、ここでも〝ブレンド物〟が大活躍しているご様子。もちろん味の方も、美味なることこの上なし!おやつに良し、酒の肴に良しとのことで、私の好物の一品なのです。

 そんな大好きな笹かまぼこなんですが…ご存じのように宮城県の特産品です。宮城県は今回の東日本大地震で、大きな被害が出た所。私の出身地でもそうでしたが、やはりカマボコは鮮度が命ですから、その工場は海の近くにあるものです。地震の被害もさることながら、津波により大きな大きな被害が出た宮城県。多くの人命が失われました。そして、生き残った方々も津波により、甚大なる被害を受けました。家や車、家財道具など一切合切を失うことになったこと、心よりお見舞い申し上げます。そんな東日本大地震の報道を見ていた時に、私の目に飛び込んできたのが『特産品の笹かまぼこ工場の被災』に関するニュースでした。前述のように、多くの工場が海の近くにあったため、津波の被害をまともに受けてしまったそうです。工場の跡地を寂しそうに歩いていた、カマボコ会社の社長さんの姿が目に焼き付いて離れません。泥まみれの大きな残骸を指さして「あれが笹かまぼこを作る金型」と悲しそうに話していた姿には涙が出そうになりました。新聞等でも「東日本大震災の影響で、宮城県の名物〝笹かまぼこ〟が危機に直面している」「宮城県内の笹かまぼこ工場の多くが被害を受け、流通量は激減している」などと大きく書かれました。「大丈夫なんだろうか…」と思っていた、そんな矢先。2011年4月1日『仙台蒲鉾協同組合 並びに 名産笹かまぼこ 復興決意宣言』がなされました。仙台蒲鉾協同組合が「業界復興と、育て上げてきた地場名産〝笹かまぼこ〟の復興を遂げたいと強く思います」とのこと。頑張って下さい!誰にも負けないくらいのカマボコ好きで、カマボコファンで、笹かまぼこ大好き人間であるこの私、心より応援したいと思います。地震・津波に負けず、これからもずっとずっと美味しい美味しい笹かまぼこを作って下さい。今は宮城県内の工場の多くが被害を受けたため、流通量は激減しているそうです。が、いつの日か「宮城に行くから、笹かまぼこ買ってくるよ。どこの、どんな笹かまぼこが良い?」なんて以前の様な会話がなされるようになることを、心より祈っています。

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