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たこ以外入っていないぞ、たこ焼き!

2019/08/27

 ブログ等でも何回か書かせていただいたが、私は祭りの屋台の食べ物が大好きである。子供のころ、それらを食べることを禁止されていたせいもあるが、大人になって解禁された(勝手に自己解禁したのだが…)途端、親の仇のように食べるようになった。たこ焼きやらお好み焼やら、粉モノがメインではあるが…今とは違い私が子供の頃は、そういった食べ物を普段から提供している店が無かった。だからこそ、屋台が出る祭りや盆踊りでしか食べられず、食べたくなるのも一入…という具合。もちろん、美味しいから食べることもこれ然りである。祭りや盆踊りと聞くだけで『 屋台の食べ物が食べられる! 』と胸ときめかせているのは、今も昔も変わらない。本格的に酒を飲むようになってからは、そういった食べ物は良い酒のつまみでもある。更に、最近の屋台の食べ物には〝和牛串焼き〟や〝海鮮串焼き〟などといった、酒のつまみにはもってこいの品々もあったりする。こうなればもう、祭りや盆踊りが『 美味しいものを食べながら一杯やることができる至極の機会 』へと変貌するのも、当たり前と言えば当たり前の話。

 で、先日もウチの街で祭りがあったのだが…。実は、その4、5日前に盆踊りをやっていた。もちろん盆踊り会場に足を運び、いつものように、たこ焼き、お好み焼き、フランクフルトなどを購入。すぐにウチに帰って、家人と食べることに。準備は万全で、もちろんビールは冷えている状態!『 さあ食べるぞ! 』とばかりに食べては『 この味、この味 』と堪能していたのだが…家人の反応は今一つ。『 美味しくない? 』と聞いても『 イヤ、美味しいけど… 』と今一つはっきりしない返事…。

 そして、いよいよ祭りの日。喜び勇んで屋台の食べ物を買いに行こうとする私に、家人が『 私、たこ焼きはいいわ 』の一言。『 どうして? 』という私の問いに『 だってタコしか入っていないし… 』の返答が…。

 言われてみてハッとした。そして、今まで引っかかっていた胸のつかえが、急に取れたような気がした。前述のように、幼いころから屋台の食べ物にあこがれ、そしてそれらを食べることができるようになってからは、大好物などという安っぽい言葉では言い表せないほど好きになった食べ物…その一つがたこ焼きであった。初めて食べた、たこ焼きの美味しさは今も忘れない。世の中にこんな美味しいものが、あったのか!大げさではない。本当にそう思った。だからこそ、今に至るまで、やれ祭りだ、やれ盆踊りだと屋台が出る度に、喜び勇んで買いに行っていたのだ。ところが…ここ数年、気のせいかその感動が薄れてきているような気がしていた。『 年齢を重ねるうちに、味の好みが変わったのだろうか? 』とも思っていたのだが…同じ屋台料理である、お好み焼や広島焼き、大阪焼き等の粉モノの感動は、全くもって昔と変わっていない。ハッキリと認識していた訳ではないのだが、お好み焼や広島焼き、大阪焼き等に比べると、たこ焼きには以前ほどの感動がないというか、美味しさが感じられないような気がしていた。おそらく、その原因が何か、ハッキリと認識することができなかったので、漠然と胸のつかえとして引っかかっていたのだろう。そして、家人がそれを指摘したことによって、そのつかえが取れたのである。そう、最近のたこ焼きは具が少ない。

 確かに、たこ焼きを食べた時に『 ? 』が付くようになったのは、『 (たこ焼きの)具が少なくなったな 』と感じ始めた時と、一致しているような気がする。以前のたこ焼き…つまり私が惚れぬいた、たこ焼きには色々な具剤が入ったいた。タコはもちろんのこと、紅ショウガ、ネギ、天カス、カツオ節(砕いていたようだから、カツオ粉か?)等々…そういったものが色とりどりと入っていた。たこ焼きの屋台では、たこ焼きを焼く鉄板の前に、お客さんに見える様にそれらが並べられていたのを思い出す。たこ焼きが焼き上がるまで、その食材を見つめながら『 美味しいだろうな… 』なんて、想像していたものである。水に溶いた粉を鉄板の上に流し込んでいき、少々固まった頃に、紅ショウガ、ネギ、天カスなんかを、上から振り撒いていた。鉄板の上は、それら色とりどりの具剤によって、パレットが如く、何とも言えない魅力的な色彩を放っていたものだ。

 いつの頃だったかは覚えていない。しかし、そのことは鮮明に覚えている。たこ焼きを食べていた時、その断面図を見て『 ? 』と思った。トロリとした小麦粉の中に、タコが一つ入っている。『 ? 』となった違和感の理由が何だったのかは、その時は分からなかったのだが、今はハッキリと分かる。タコ以外何も入っていなかったからだ。もう一度書かせて頂くが、トロリとした小麦粉の中に、タコが一つ入っているだけ…。

 以前の私が惚れぬいた味と違うことは明白であろう。具剤が入っていないのだから。確かにソースはかかったいるし、青のりもかかっているし、カツオ節もかかっている(私はマヨネーズは掛けない派)。しかし、中身にそれ相応の具剤が入っていなければ、それ相応の味など出るはずがない。ましてや、紅ショウガ、ネギ、カツオ粉などは、その味を左右する大きな要因ではないだろうか?それが入っていないのだ。以前の味と違うのは明白なことである。

 原材料の値上げや社会情勢等もあり、たこ焼きも大変なのかもしれない。コストパフォーマンスの観点からも、具剤に関してはそれ相応の対応がなされても、致し方ない部分があるだろう。タコしか入っていないたこ焼きも、それはそれで悪くはない。しかし、私としては、自分が惚れぬいた〝具沢山(ぐだくさん)のたこ焼き〟が、やはり一番であることは間違いないし、一番食べたいと思っているたこ焼きである。昔は道端でたこ焼きの屋台なんかが出ていて、帰宅がてら買っていたものだが、そういった所で買ったたこ焼きは〝惚れぬいた具沢山のたこ焼き〟であった。しかし、今はそんな屋台もすっかり見かけなくなってしまった…。

 我儘かもしれないが、惚れぬいた食べ物であるからして、〝具沢山のたこ焼き〟を食べたいなと、痛切に思っている次第である。まあ、こんなご時世だから、そういった たこ焼きを出すお店も、まだあるはずだと思うのだが…。しかし、やはり祭りや盆踊りの屋台で、そういった たこ焼きを買って食べたいなと思っている。これも、私の我儘なのではあるが…。

 

 

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