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振り回されない強さ。

2019/07/30

 『 現代は情報社会 』というのは、もはや陳腐な言葉になってしまった。パソコンや携帯・スマホといった〝情報を得るための端末〟が身近になったことが大きな要因であるが、誰もがいつでも好きな時に情報を得ることができる時代である。そして、その情報を基に、行動する人は決して少なくはない。

 情報と一口に行っても、良い情報もあれば、悪い情報もある。さらに、一概に悪い情報といっても、二つの場合が考えらえれる。一つは、単に一個人にとって望んでいたモノと違う結果の情報を〝悪い情報〟という場合。例えば、日曜日に海水浴にでも出かけようとしていたのだが…天気予報で調べてみると一日中雨の予報だったりする。この場合、『 一日中雨 』というのは、本人にとっては〝悪い情報〟であろう。

 もう一つの場合の〝悪い情報〟は、人を誤った状況へと誘う(いざなう)〝悪い情報〟、いわゆる流言飛語である。流言飛語とは『 口づてに伝わる、根拠のない情報(デジタル大辞泉) 』とある。根拠の無い情報…早い話、真偽が定かではない情報であるからして、そんな情報を基に行動するならば、痛い目を見ることになってしまっても、当たり前といえば当たり前の話。実際、〝取り返しのつかない痛い目〟にあった人も何人も見てきている。だからこそ、どんなに身近に手に入るようになったとしても、情報というものはしっかりと判断して、扱わなければならない。自ら判断すれば、その情報を有益に用いることができるが、その判断を怠ると…自分自身がその情報に扱われてしまうことになる。つまり、情報に翻弄され、自分自身を見失ってしまう状況となる。

 これも何度かブログで書かせていただいたのだが…ことのほか、自分で判断できない学生さんは多い。『 何でこの参考書を買ったの? 』という問いに対し『 友達がいいって言ったから 』『 皆が持っているから 』といった返答をする学生さんは多い。コレなんかも、ある種、情報に振り回されているいい例であろう。自分で勉強するための参考書くらい、自分で判断できないものだろうか?イヤ、自分で勉強するのに用いる参考書だからこそ、自分で選ばなければならないのである。そこから試験対策は始まると言ってもいい。こういうことを言うと、必ず『 人の意見を参考にすることはいいことだ 』と意見する輩がいるが…『 人の意見を参考にすること 』と、さして考えもしないでそれになびくことは、全く別物である。誤解しないように。

 以前、交流をもった外国の方(&その外国の方と長く暮らしている日本人の友人)が言っていたのだが…日本人は事あるごとに『 皆が言っているから… 』という言葉を口にするが、それは日本人の悪い癖だとのこと。皆が何と言おうが、自分の意見は大切にするものではないか?との意見であったが、私も同感である。さらに『 皆って言っているけど…皆って何人? 』と聞かれて、答えに窮する場面があった。私も常々『 何人なんだろう? 』と思っていたからである。『 皆が言っている 』と水戸黄門の印籠よろしく振りかざす人間がいるが…皆って何人なのか?最近、読んだ本に『 「 皆が… 」と言っている時の皆は、多くても3人 』と書いてあったが、言い得て妙とはこのことである。人数にかこつけて、あたかも正確な情報のように思いこみたいのだろうが(または自分の都合よく事を運びたいのだろうが)、ここにも〝自分自身でしっかりと判断して扱う〟という行為が抜け落ちていることは確かである。

 先ほど『 人の意見を参考にすることはいいことだ 』という一般論を書かせていただいたが…その〝人の意見〟が、誰の意見かも知りたいものである。つまり発信元が、どこの誰であるのかということ。氏名も素性も分かっているのならまだしも、氏名も素性も分からない人間が発信元だったりするから驚きである。そんな、どこの馬の骨とも分からない人間の情報を鵜呑みにするなんていうことは、危険この上ないことではないだろうか?場合によっては、流言飛語だけが勝手に一人歩きしてしまい、〝どこの誰もが発していない言葉〟が、〝どこかの誰かが発した言葉〟として、堂々とまかり通ってしまっている場合もあるので、なおさら気をつけなければならない。そして…身元がはっきりしている人が発しようとも、身元不明の人が発しようとも、その〝参考にした意見〟によって、自分の望んでいる結果が出なかった場合。誰も責任は取ってくれないということを、肝に銘じておく必要がある。

 薬剤師国家試験対策にも、色々な情報が錯綜しているのは事実である。前述の参考書の一件もそうであるが、試験対策そのものにも、流言飛語が飛び交っている。私はブログや講演で、そのことを何度も指摘してきたが、流言飛語の勢いは日ごと増すばかりである。塾生さんの中にも、そんな流言飛語に洗脳されてしまっている方がチラホラいたりするが、その洗脳を解くことは容易ではない。まあ、それでも何とか洗脳を解いて、真っ当な試験対策を指導していくのだが…指導の結果、それ相応の成果が得られる度に、塾生さんが納得してくれたり、喜んでくれたりするのは喜ばしい限りである。まあ、真っ当な試験対策をやっているのだから、胡散臭い情報に振り回された〝試験対策もどき〟では得られなかった成果が出るのも、当たり前と言えば当たり前の話。ことのほか良好な成果が出たり、すぐに成果が出る場合もあったりするが、決して頷けない話ではないのである。もちろん、個人差はあるが…。

 情報には、いい情報もあれば悪い情報もある。良い情報が、自分にとって今一つ心地悪いモノである場合もある。悪い情報が甘い蜜のごときモノである場合もある。しかし、自分が目指すものは何なのか?得たいものは何なのか?それを、ぶれることさえ無く持ち続ければ、必ずや正しい選択ができるはずである。104回薬剤師国家試験の合格率は70.91%であるが…少々厳しい意見を言わせていただくが、29.09%の人のうち、何人が情報に翻弄されてしまった人であろうか?そして『 この情報は正しい情報 』と何年もの間翻弄された結果…薬剤師国家試験自体を諦めることになってしまった人が多いことも事実である。振り回されない強さ。情報を見極める強さ。これも薬剤師国家試験合格にとっては必要なことなのである。

 

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