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試験対策のメインとサブ:完結編

 先週の続き。そして3週にわたった〝試験対策のメインとサブ〟の完結編である。

 確かに、ある程度は試験対策を楽にするサブ的な方法が無い訳でもない。しかし、それはメインではないということ…。ここが、本ブログの真髄となる部分であるのだが…。

といった文章で、締めさせていただいた。

 良い意味での〝楽〟と悪い意味での〝楽〟がある。前者を『 効率がいい 』と呼び、後者を『 手抜き 』と呼ぶ。試験対策において、効率良く勉強を進めていくことは重要課題である。どんなに時間を費やしても、どんなに努力しても、効率の悪いものでは、それ相応の学力が身に付かなければ、成績向上もあまり望めはしない。だからこそ、効率のいい試験対策が求められるのである。

 確かに効率がいいと物事はスムーズに運ぶし、ある意味、楽と言えば楽である。しかし、ここで『 楽 = 効率がいい 』と思ってしまうと…誤った方向に進む危険性が大である。前回、書かせていただいたが、誤っている試験対策が横行している理由が、『 楽をしたいから 』である。楽をしたいがため、そしてそれを効率がいいと勘違いし、誤った試験対策を行ってしまう。代表的な例が…そう、『 ○○さんが合格した方法だから… 』と、その方法をやってしまうこと。これも、自ら暗中模索することもなく、自分とは異なるタイプの人間の結果だけを捉えて、『 これをやっておけば合格する 』という、楽をすることの代表的事例である。

 効率がいいやり方。それは人によって違う。だからこそ、自分にとっての効率のいいやり方、すなわち自分のやり易い方法を見つけなければならない。しかし、それは一朝一夕で見つかるものではない。やはり、それ相応の手間暇がかかってしまうものである。それゆえ、試験対策は早めに始めなければならないし、自分の勉強のやり方というモノを早めに構築しておかなければならない。そして、これが本来の意味での試験対策と言える。そう、これが試験対策のメインである。

 このメインが疎かになって来ているのは事実である。そして、サブの方にウエイトが置かれ始めているのも事実である。『 誤った試験対策を行うよりは、サブであっても正しい方が… 』と思う人がいるやもしれないが、サブはあくまでもサブであり、それをメインとするのは、やはり誤ったやり方ではないだろうか?それに…サブをメインとして進んでいくうちに、完全に誤っている方法に流れていくのは、必須と言っても過言ではない。何と言っても、サブでやろうとしている根幹には『 楽をしたい 』という思いがあるのだ。誤った試験対策へと流れてしまうのも、頷けない話ではない。

 『 過去問を○回やって… 』『 とにかく過去問をやって… 』これもサブと言えばサブである。確かに過去問は重要であるし、解けるようにしておかなければならない。しかし、しっかりとした学習があってこその過去問解きである。メインの学習もしていないのに、すなわち試験の内容にも触れていないのに、試験問題だけをいたずらに回すのは芳しくない。これも、過去問の内容から『 何故、そうなるのか? 』を探っていき、その要点を押さえるというやり方をすると、その効力が発揮されるやり方なのだが…やはり、このやり方にもそれ相応の時間がかかってしまうことは事実である。しっかりとした学習を行って、ある程度、学力・知識の地盤ができてから、過去問題を何回もやっていく…というのがメインであって、その地盤もなく、ただ過去問題だけをやっていればいいというのは、やはりメインとサブが入れ替わったやり方と言える。これも『 過去問こなせば受かるだろう 』などと、楽をしようと考えている、いい例である。

 『 要点集だけやっておけばいい 』『 直前講座を受講すれば間に合うだろう 』などというのも同じである。要点集は、名前の通り要点しか掲載されていない。最終ポイントと言っていいだろう。しかし〝最終〟であるからして、そこに到達するまでの道のりにある知識も当然ながら重要なものである。その〝道のりにある知識〟があってこそ、その最終ポイントは活かされる。なのに、その〝道のりにある知識〟もなく、最終ポイントの要点だけを得ても、思い通りの効力を発揮することは出来ない。要点集も、やはり学力・知識の地盤あってこそ、それ相応の効力を発揮するものなのである。

 直前講座にも同じことが言える。色々な予備校で直前講座を行っているようだが…(ちなみに我が薬進塾では行っていない)直前で出来ることなど限られている。ましてや、時間的にタイトであるとなれば、尚更である。これも、やはり要点の最終確認的な色合いが強い講座であることは間違いない。『 最後のチェックに… 』といった意味合いのものであり、あくまでもメインである学力・知識の補強・補足でしかない。補強・補足なのであるからして、『 勉強していないけれど、直前講座に行けば何とかなるだろう… 』では、頼りないものであることは確かである。

 他にも『 単科目講座を受講すれば… 』 『 苦手な科目だけを勉強すれば… 』 『 ヤマかけ講座に出ていれば… 』などというものもあるが、すべてサブであり、学力・知識の地盤ができているからこそ、その効力が発揮されるものである。10×2は20であり、30×2は60である。しかし、3×2は6でしかなく、1×2は2にしかならない。0×2に関しては0である。

 化学を勉強している方ならお分かりのことと思うが…触媒(正触媒)は、本来起こりうる反応を促進するの物質であり、本来起こらない反応を進行させる力はない。前述してきたような〝試験対策におけるサブ〟は、触媒と同じように、本来起こらない反応を進行させる力はない。やはり試験対策は、早めに始め、自分の勉強のやり方というモノを構築し、学力・知識の地盤を築いていくやり方がメインである。このメインを疎かにし、楽をするためにサブだけに、頼ってしまう。これこそが、前編で書かせていただいた『 誤っている試験対策が横行している 』ということなのである。

 『 なんか試験対策って色々と大変みたいだな…まあ、何となくやっていれば合格するだろう 』なんていう気持ちがあるからこそ、楽な方へと流されてしまうのである。ご存じの方も多いと思うが、薬剤師国家試験は、何となくやって合格出来るものではない。漫画家であるジョージ秋山先生の代表作ともいえる漫画〝浮浪雲〟。1973年から2017年9月20日まで長期連載されていたことでも有名である。そのはぐれ雲の主人公である雲が息子にいったセリフが…

富士山に登ろうと心に決めた人だけが、富士山に登ったんです。

散歩のついでに登った人は、ひとりもいませんよ。

こういうセリフが口から出る人間を天才という。私はそう思っている。閑話休題。そう、富士山に登った人は、富士山に登ろうと心決めて登ったのである。散歩のついでに登ったのではない。富士さんに登ることがメインなのである。散歩はメインではなく、その散歩で富士山に登った人などいない。『 何となく散歩していれば…まあ、そのうち富士山に登れるだろう 』と登った人などいないのである。私は、学習指導の時によく話すのだが…富士山に登ることは大変である。しかし、それ相応の準備と計画、そしてトレーニングをしていれば誰でも登ることはできる。国家試験もコレと同じである。国家試験も、散歩のついでに上り詰めることは出来ない。『 チョット楽をして…まあ何とかやっていれば合格するだろう 』などという甘いものではない。前述の雲の言葉を借りていうならば…

国家試験に合格しようと心に決めた人だけが、国家試験に合格したんです。

となるだろう。これから国家試験対策に臨む人は、そこの所をしっかりと肝に銘じておいてほしいと思う。イヤ、肝に銘ずるべきである。そう思っている次第である。

 

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