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主任講師挨拶 2017

自ら勉強する力。

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自ら:他の人の力に頼らないで自分の力で行うさま。

                  (デジタル大辞泉より)

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 第102回薬剤師国家試験合格発表も終わり、次なる第103回薬剤師国家試験を目指す人たちにとっては、新たなるスタートが始まることになりました。今回の発表で、様々な人生の岐路が生まれたことと思います。毎年のように書かせて頂いていますが、どのような結果であろうと〝スタートをする〟ということは、〝スタートをする前とは決別する〟ということ。今まで国家試験へ向けて必死に勉強をしてきた人も、これから国家試験合格に向けて勉強を始める人も、鉢巻きを締め直して、新たなる第一歩を踏み出してもらいたいと思っています。

 ちなみにスタートの反対語は〝ゴール〟。そう、〝スタートする〟ということは〝ゴールを目指す〟ということです。ゴールを目指す…言うまでもなく、第103回薬剤師国家試験に向けてスタートを切った人は、その合格をつかみ取ることがゴールとなります。次の国家試験に臨む人は、合格というゴール目指して、しっかりとスタートを切ってほしいと思っています。

 スタートと書かせて頂きましたが…〝スタート〟とは、どういう意味でしょう?デジタル大辞泉によりますと『 新しく始まること。また、始めること 』とあります。〝第103回薬剤師国家試験に向けてのスタート〟とは、『 その試験対策を始めること 』に他なりません。そう〝始める〟ことこそがスタートなのです。

 〝始める〟という言葉は、能動的なものです。能動的とは、『 自分から他に積極的に働きかけるさま。自分の方から他に作用を及ぼすさま 』とあります(デジタル大辞泉より)。自分から動くこと、自ら行うこと…これが〝能動的〟といわれている行動です。ということは『 国家試験に向けてのスタート 』ということは、『 国家試験に向けて自分から動くこと、自ら試験対策を行っていくこと 』ということになります。そう、自分から動く、自ら試験対策を行っていくこと。それが『 国家試験に向けてのスタート 』ということになるのです。

 すなわち、試験対策の根幹には〝能動的〟という言葉が存在するということになります。しかし、その能動的でなければならない試験対策において、受動的な学生さん、すなわち受け身の学生さんが増えてきているのが現状のようです。何事に対しても自分では行動しないで、何か与えてくれることを待っている。自分から積極的に試験対策に、そして勉強というモノに働きかける学生さんが年々減って来ている。そう、思えるのです。

 私は薬剤師国家試験予備校で、ン十年にわたり講師をしていますが、毎度のことのように、学生さん達にこう言っています。『 予備校に来たからって合格するわけじゃないよ。予備校は神社仏閣じゃないんだから。合格したいんですと願掛けだけして合格できるものじゃないよ 』と…。どうも、予備校に来れば何もしなくても学力がひょいひょい上がる、イヤ上げてもらえると思っている学生さんがいるようです。予備校に行けば、合格させてもらえる…悲しいかなそういった学生さんが増えてきていることも現状です。お気づきになった方もいらっしゃるかと思いますが…『 学力を上げてもらえる 』『 合格させてもらえる 』という言葉は、能動的な言葉ではなく、受動的な言葉です。もし『 予備校に行けば、合格させてもらえる 』と思っている人がいるならば、その人は、まだ、第103回薬剤師国家試験に向けてのスタートを切っていないということになります。何故ならば、前述のように〝スタート〟という言葉は能動的なものであって、受動的なものではないからです。

 ある大学の先生は、私と試験対策や勉強のことを話している時、『 勉強は、アフター5が重要なんだよ 』ということをよく言われます。お分かり頂けると思いますが、これは何も『 5時以降が… 』と時間を限定して言っている訳ではありません。ここで言われている〝アフター5〟とは、『 講義後 』のことを指しています。つまり『 講義後の復習が重要 』ということ。もちろん、私もこの言葉通りだと思っていますし、『 講義も大事だけど、その後の復習はもっと大事 』と、常々塾生さんには話しています。講義は、復習をしなければ活きてきません。ただ〝講義を聞いているだけ〟では、モノにならないということです。先ほど書かせて頂いた〝予備校に来れば何もしなくても学力が上がると思っている学生さん〟は、『 ただ講義を聞いているだけ 』といった受講態度である場合が、ほとんどのようです。当然、こういった学生さんは学力の向上が芳しくありません。その理由は、『 復習をしていないこと 』の一言に尽きます。まあ、予備校に来ていれば学力が向上すると思っているのですから、復習などする訳もないのが当たり前といえば当たり前の話なのですが…。もちろん受動的な態度なわけですから、〝復習をする〟といった能動的行動をとるはずもありません。

 私は学習指導で再三、『 如何に復習が大切なのか? 』を説明し続けています。もちろん〝復習のやり方〟も、必ず学習指導で説明しています。そして、『 現在の復習の状況は如何なものか? 』と、マンツーマンで復習に関する学習指導もしています。そう、〝復習すること〟が何よりも大事…。

 ここでいう〝復習する〟も能動的な言葉です。自ら行っていかなくてはなりません。〝自ら〟という言葉の中には〝自分一人で〟といった内容が含まれています。これも何度も言わせて頂いていることなのですが、基本、勉強は一人で行うものです。当然、復習も一人で行うモノです。自分が講義で重要と捉えた所、講師が大事と示唆してくれた所、自分が間違えて覚えていた所、講義を聞くことにより初めて理解できた所…。そういった箇所を、自分なりに改めて見直し、調べ、理解し、まとめて、覚えてモノにしていく。もちろん、自分一人で…。誰に強制されるわけでなく、自分一人で自ら行っていく。これが復習というモノです。『 見直す 』『 調べる 』『 理解する 』『 まとめる 』『 覚える 』 といった言葉が、いずれも能動的な言葉であることからしても、復習というモノが『 自分一人で行っていかなければならないモノである 』ということが、お分かりいただけることと思います。

 〝勉強ができる〟という言葉には、2つの意味があります。『 成績がいい 』という意味の〝勉強ができる〟と、『 勉強するという行為ができる 』という意味の〝勉強ができる〟の2つです。私が学習指導で言っているのは後者の方、すなわち『 勉強するという行為ができる 』という意味での〝勉強ができる〟です(ですから、本文中でも、こちらの意味で使わせて頂きます)。〝勉強ができる〟とは、『 勉強をするという行為を、自ら行うことが出来る 』ということ。つまり、〝能動的である〟ということが絶対条件となっています。実は、試験対策において一番重要なことは〝自ら勉強する力〟以外の何物でもありません。勉強は一人で行うもの。だから『 〝自ら勉強する力〟が無ければ、勉強は出来ない 』ということになります。そして…前述のように受動的な学生さんが増えてきているのが現状…。これは偏に〝自ら勉強する力〟が無い、すなわち勉強出来ない学生さんが増えて来ているということを意味しています。

 試験対策において重要なことは『 〝自ら勉強する力〟を、如何に身につけるか 』ということに他なりません。この力さえ身につけてしまえば、あとは一人で勝手に勉強していくことが出来るからです。もちろん〝勉強する〟という事には〝受講して内容をモノにする〟ということも含まれています(受講して内容をモノにすることも、勉強であることは言うまでもありません)。つまり、〝自ら勉強する力〟が身についてさえいれば、受講に際しても周りに左右されず、自分一人で講義内容を掴み取っていくことができるようになるのです。もちろん、復習に関しても、それが言えることは言うまでもありません。

 当薬進塾のカリキュラムは〝自ら勉強する力〟を育むカリキュラムとなっています。普段の指導も〝自ら勉強する力〟にウエイトを置いたものとなっています。ここで勘違いされては困るのですが、『 手は貸しません、全部一人でやりなさい 』と言っている訳ではありません。〝自ら勉強する力〟が身につくように、サポートしていくということです。最後は一人です。勉強する時、いつどこでも四六時中講師が横に付いている訳ではありません。国家試験を受ける時も、講師が横に付いていることなど出来ません。自分一人の力で、歩んで進めていくしかないのです。だからこそ、その力がしっかりと身に付くようサポートしてあげなければなりません。そして、それが薬進塾のやり方なのです。

 薬進塾の塾生さん達から『 生まれてから、こんなに勉強したのは初めてです 』という言葉を、よく聞かされます。講義が終わってから残って勉強する、ウチに帰ってからも勉強する、休みの日も勉強する…今まで、こんに勉強したことが無いと…。何も、横に講師がいて、鞭打って勉強させている訳ではありません。皆、自ら進んで勉強しているのです。自分一人で『 勉強しよう 』と思って勉強しているのです。休日であっても、時間があるから勉強しよう。時間を見つけては勉強していく。そうやって、進んで自ら勉強していくのです。先日の国家試験で合格した塾生さん(卒業4年目で合格した塾生さん:男)が、こんなことを言っていました。『 (国家試験が終わった後)ボーッとくつろいでいると、「 さあ、勉強しなきゃな… 」って思っちゃうんですよ。国家試験、終わったはずなんですけどね(笑) 』これこそ、〝自ら勉強する力〟が身に付いた証と言えるのではないでしょうか?

 試験対策で一番重要なのは〝自ら勉強する力〟を身に付けること。この一言に尽きます。しかし、前述のように受け身の学生さんが増えている中、この力が身に付いていない人が増えているのが現状です。まずは、〝自ら勉強する力〟を身に付けること。そこにウエイトを置いてサポートしていく。これが、国家試験対策の一番のポイントになってきます。何故ならば、この力さえ身につけば、受講した内容を効率良く自分のものとして、身に付けていくことが出来るようにからです。『 見直す 』 『 調べる 』『 理解する 』 『 まとめる 』 『 覚える 』といった力が身に付くのですから、それも当たり前と言えば当たり前の話ですが…。

 そして、〝自ら勉強する力〟を身につけることにより、自分の勉強を自分で管理することが出来るようになります。『 ○時から勉強を始めよう 』 『 分からないから質問に行こう 』 『 分からないから調べよう 』 『 どうやったら覚えられるか考えよう 』等、勉強に関して、全て自分自身で動くようになります。もちろん、これらの行動も〝勉強する〟という行動であることは言うまでもありません。

 国家試験に合格するためには、身になる講義を受講することも大切ですし、身になる講義を組み立てられる講師も重要です。そのための環境も必要ですし、もちろん一人ひとりに行き届いた指導も大切です。しかし、何よりも重要なのは〝自ら勉強する力〟を身につけることに他なりません。そして、一人ひとりに行き届いた指導こそが、〝自ら勉強する力〟を身につけるために欠かせない要因となることも言うまでもありません。

 前述のように〝自ら勉強する力〟が身につけば、受講した内容はしっかりと身に付いていくことになります。それが、良き講師の行う良き講義であればなおさらのことです。昨今は〝とにかく量をこなさせる試験対策〟が横行しているように思えます。本来、こういったやり方は、とてもじゃありませんが、試験対策と呼べるほど効率のいい代物ではないのですが …。確かに、ムチ打ってやらせる方法や、ただ量をこなすやり方も無くはありません。しかし、そういったやり方は長続きしなかったり、多くの脱落者を出してしまう方法でもあるのです。少なくとも〝効率良く、多くの人を導くための方法〟でないことは確かでしょう。では、何故、長続きしなかったり、多くの脱落者が出てしまうのでしょうか?理由は沢山ありますが…大きな理由の一つに『 やらされていること 』、つまり能動的でないことがあげられます。〝自ら勉強する力〟も身に付いていないのに、やたら量だけこなしたところで、それは与えられたシステム通り、ただ意味も分からず右から左に流す如き作業をしているだけであり、自らの意思・思考といった自発的なものが乏しい、すなわち受動的行動となっているのが現実です。そのようなやり方では、当然、理解力を養うことができず、学力を身につけるという意味では、非常に効率の悪いやり方になってしまいます。もちろん、成績の伸びも、芳しくないのは言わずもがな。そんな状況を続けたとしても…ただやらされているだけで、内容も理解出来ない、成績も伸びない…これでは脱落してしまう人が出るのも、当然と言えば当然の話です(自ら『 見直す 』 『 調べる 』『 理解する 』 『 まとめる 』 『 覚える 』といった力が身に付いていないのですから、内容も理解出来ない、成績も伸びないというのも、至極当然の話です)。

 国家試験問題解法において、何よりも大切なのは〝考えて解く力〟。それを身につけるためには、能動的な行動、特に〝自ら勉強する力〟が必須条件となってきます。もちろん〝考える〟も〝解く〟も能動的なものです。そして〝自ら考える〟ことも、〝自ら解く〟ことも、勉強の一部であることは言うまでもありません。〝自ら勉強する力〟を如何に身につけるか?それが国家試験合格のキーワードであることは、見まごう事なき事実です。だからこそ、薬進塾のカリキュラムは〝自ら勉強する力〟を身につけるためのカリキュラムとなっています。いたずらに量をこなしたり、ただ暗記させるようなやり方とは、その本質から一線を画す内容となっています。量をこなす、問題をバンバン解いていく…確かにそれで、ほんの一瞬、安心感のようなモノ(虚偽の安心感であり、本物の安心感ではありません)は得られるかもしれません。しかし、よく考えてみてください。これも、私が口を酸っぱくして指導していることなのですが…試験対策とは安心感を得るために行うモノではありません。試験をクリアするために必要な学力を身につけるために行うモノです。そのためには〝自ら勉強する力〟を身に付けなければなりません。そして…そのためには、それ相応の苦労も当然付きまといます。〝自ら勉強する力〟は、楽をして簡単に身につくモノではないからです。しかし、この力さえ手に入れてしまえば、試験対策は非常にやり易いものとなることも事実なのです。だからこそ、時間をかけてじっくり、しっかりと身につけていかなければなりません。合格に必要なのは〝自ら勉強する力〟。これに尽きるといっても決して過言ではないと思っています。

 102回国家試験対策の塾生さんが、講座最後の日に、こんなメールを私にくれました。

 

一年間ありがとうございました。

毎日勉強のことを考え、時間が足りないなんて思ったのは初めてでした。

今まで生きてきた中で、一番充実した一年間だった気がします!!

 

これが、自ら勉強する力を身に付けた人間の言葉だと、私は思っています。そして、こういう言葉を口にする塾生さんがいることを、私は誇りに思っています。

 薬進塾 主任講師 針ヶ谷 知樹

 

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