イメージ画像

磨穿鉄硯

 ブログタイトルのタイトル。『 ませんてっけん 』と読みます。意味は…

 

強い意志を持ち続けて、達成するまで変えないこと。または、休まず学問に励むこと。

四字熟語辞典オンライン より

 

もともとは『 鉄でできている硯をすり減らして、穴をあけるほど勉強する』という意味です。

 薬進塾 第103回薬剤師国家試験対策・一年コースが、29日(月)より開講しました。29日は学力診断の後は、時間をかけて学習指導を行いましたが、新塾生の皆さん、誰もが真剣なまなざしで指導を受けていました。昨日、今日と早速講義を始めていますが、やはり緊張感みなぎる講義だったと感じています。皆が、合格への堅固たる意志を持っている。それが、ひしひしと伝わる3日間だったと思います。『 そりゃあ始まって間もないのだから、それも当然だろ 』と言われる方もいらっしゃるかもしれませんが、確かに、それも至極ご尤もな話ではあります。

 講師生活の長い私ではありますが、毎年のようにため息交じりに考えてしまうことがありますす。それが『 入った時は、頑張っていたのになぁ 』ということ。前述のように、予備校に入ったときは、誰もが合格への意志をしっかりと持ち、獅子奮迅の勢いで試験対策に取り組んでいるのですが…。時間が経つにつれ、その勢いはどこへやら…といった困った学生さんが、毎年といっていいほどいるのです。もちろん、色々な指導の下に、再び勢いを取り戻してもらうよう、こちらも切磋琢磨するのですが…。その指導の度に『 あの勢いは、合格への熱い思いは、どこに行ってしまったのだろう? 』と思ってしまうのです。

 鉄でできている硯をすり減らして、穴をあけるほど勉強する。今は『 硯で墨をする 』といっても、ピンとこない人も多いかもしれません。昔は硯に水を張り、その中で固形の墨をすって液体の墨を作ったのです。硯の材質には色々なものあるのですが、ここで言われているのは鉄でできた硯(ちなみに現在は、プラスチックやセラミック硯などもあるようです)。〝墨〟というものは〝削られるモノ〟であって〝削るモノ〟ではありません。とてもではありませんが、鉄製の硯など、削りすり減らすことなど、おいそれとはできるはずがありません。ご存知のように、昔は筆・墨を使って勉強していたわけですから、勉強すればするほど墨は消費されることになります。つまり、勉強すればするほど、墨が必要になる。必要だから、墨をする。つまり、勉強量が多くなればなるほど、墨をすらなければなりません。硯にさえ穴をあけてしまうほど墨をすり、勉強をする。それが、ブログタイトルの磨穿鉄硯の意味です。

 磨穿鉄硯の本筋は、確かに勉強の量にあると思います。しかし、ここで言う〝勉強の量〟は、もう一つの意味である『 強い意志を持ち続けて、達成するまで変えないこと 』からも伺えるように、〝勉強を長く続けた結果の量〟ということだと思います。休まずに、少しずつ長く続けた結果の量…墨を一すり、一すり何度もすっているうちに、気がつけば硯に穴が開いてしまう。勉強の量云々もありますが、休まずに続けることの意義。これが磨穿鉄硯の伝えたい本筋だと、私は思っています。休まず学問に励むこと。そう、一気にするのではなく、一すり、一すり休まずに、何度もすっていく…。

 前述の〝獅子奮迅の勢いが減速してしまった学生さん達〟から話を聞いてみると、『 結果がなかなか出なくて、やる気が失せてしまって… 』といった声が、何気に多いのが事実です。合格へ向けてやる気満々で初めては見たものの…なかなか結果が出ない。思うように成績が伸びない。その焦りに捉われ、不安に翻弄されるが結果、試験勉強の手が止まってしまう…。そういった状況に陥ってしまったようです。気持ちが分からなくもありません。確かに、苦労をしている日々の中、それ相応の結果を求めるのは当たり前の話ですし、学力向上を期待するのも尤もな話です。しかし、結果というものは、おいそれと形となって、目に見えるものとなって表れるものではありません。確かに、すぐに表れる場合もありますし、そういう人(結果がすぐに表れる人)がいることも確かです。しかし、そうではない場合、そうではない人の方が圧倒的に多いのが事実なのです。

 私は塾生さんによく言います。『 結果が出るには、それ相応の時間がかかると思ってください 』と…。一すり、一すりと墨を何度もすっているからこそ、硯に穴が開いてしまう。穴が開かないからと手を休めると、硯に穴が開くことはないでしょう。穴があかずとも、手を休めずに続けなければならない。初めは血気盛んに墨をすってはいたものの、結果が出ないからと手を休めてしまう。前述のように、結果がすぐに形となって表れることなぞ、滅多にあるものではありません。ここは一つ、墨をすり続けることに専念する、つまり勉強を長く続けることに専念してみてはいかがでしょうか?専念しているうちに、気がつけば硯に穴が開いていた…なんていう結果を手にすることが出来るはずです。

 第103回薬剤師国家試験対策・一年コースの新塾生の皆さん達も、この3日間で見せた〝合格への堅固たる意志〟を忘れずに、試験対策に取り組んでもらいたいものです。まさに磨穿鉄硯、『 強い意志を持ち続けて、達成するまで変えない 』そういった気持ちで、これからの試験対策の日々を過ごしてもらいたい。そして、合格をつかみ取ってもらいたい。そう切に願っている次第であります

タグ

2017年5月31日 | コメントは受け付けていません。 |

カテゴリー:ブログ 薬進する日々!!

勝負は、その勝負の前についている:Part2。

 このタイトル…以前、ブログで一度使わせて頂いているタイトルです。今回〝Part2〟と付随されているのもそのためです。その回のブログでも書かせて頂きましたが、この言葉は、実力制第4代名人の将棋棋士である升田幸三先生のお言葉。将棋史上初の三冠(名人・王将・九段)といった偉業を成し遂げた偉大なる棋士ですが、将棋以外の武勇伝も沢山あり、とても魅力的なお方なのです。

 で、そのブログの中では…模擬試験を受ける前から模擬試験は始まっている。模擬試験を受ける前から、色々と取り組まなければならないことは沢山ある。つまり、模擬試験は受ける前から始まっている。その勝負に備えて100%準備する。それが『 勝負は、その勝負の前についている 』という言葉には秘められている…といった内容を書かせて頂きました。

 我が薬進塾の一年コースは5月29日(月)から始まります。ご存じの方も多いと思いますが、我が薬進塾、塾生になる(すなわち受講手続きが完了する)と同時に、講座前アプローチを利用することが出来ます。講座前アプローチには ① 個人学習指導、② 学力診断、③ 質問疑義応答、④ 教室の自習利用、⑤ ベーシック講義の受講、⑥ アプローチ通信講座の受講 等があります。もちろん、今年度も何人もの塾生さん達が、それぞれのアプローチを選んでは利用してくれているのですが…。今年度も例年に違わず、 教室を自習利用している塾生さんが何人かいらっしゃいます。その中に、3月13日からほぼ毎日、朝から夕方まで私の学習指導のもと、自習されている塾生さんがいらっしゃいます。気がつけば、もう5月も終わり…つまりその塾生さんは3カ月近くに渡り、毎日のように薬進塾に来ては自習していたことになります。ノートもチェックさせてもらったのですが…各科目で、ほぼ一冊のノートが出来ている状況。単純に、ノートだけでも7冊のものが、勉強の証しとして手元にある状況となっているのです。勉強して作られたノートが7冊。凄いことだとは思いませんか?純粋に…勉強して7冊のノートを仕上げるというのは、なかなか大変なことです。

 学習指導をするうえで重要なことは、〝学習指導をする人間がどれだけ勉強してきた経験があるか?〟ということ。まあ、それも当たり前といえば当たり前の話です。自分で勉強して来たからこそ〝何が良くて、何が悪いのか〟が分かり、指導できるのですから…。私も国家試験受験の勉強はもちろんのこと、学生時代も日々の講義の復習は毎日欠かさず行っていました。そうやって勉強してきた経験がある私からしても、勉強して作られたノートが7冊というのは、なかなか大変なことと断言できます。並大抵のことでないのは事実。では、その塾生さん。なんで、そんな〝並大抵ではないこと〟を成し遂げることが出来たのでしょう?そう、3月初めから、毎日のように3カ月近くにわたり自習してきたからです。

 国家試験が終わった時、『 来年の国家試験合格を目指そう 』と考える人は沢山います。しかし…そう考えても、すぐに行動に移さない人が多いことも事実です。次の試験合格を目指した時から、試験対策は始まります。件の塾生さんが、まさにそれです。『 来年の国家試験合格を目指そう 』と目標を据えたからこそ、3月の頭から毎日のように薬進塾にやって来ては、指導のもと勉強を行っていたのです。

 その塾生さんは、自習を始めた時から、よく私の所に質問に来ていました。質問に来る内容は、結構基本的な事だったりしますが…実は、ここがものすごく重要な所なのです。講座が始まる前の、今だからこそ〝自分の分からない基本的なところ〟にウエイトを置いて、時間をかけて勉強することが出来るのです。講座が始まってしまえば、講義の復習が毎日の課題になります。もちろん、そこで分かっていない基本を勉強する事も出来ます。しかし、そこだけを念入りに時間をかけて…という訳には、なかなかいきません。講座が始まっていない今だからこそ、時間をかけて自分が納得するまで調べて、質問して、分からない所、苦手なところにウエイトを置いた勉強をすることが出来るのです。まさに『 今がチャンス 』と言ったところなのです。そして、その結果として、件の塾生さんの手元には、7冊のノートが残ることになったのです。

 講義があるから参加して勉強する…という学生さんも多いようですが…。講座が始まる前にも、あちらこちらで講義が開講されているようです。わが薬進塾でも講座前アプローチの一環として、ベーシック講義が行われていたりします(ただし、ベーシック講義は薬進塾生しか受講することが出来ませんが…)。そこで、講義に参加して勉強する…という行動に出るのですが…。私としては、少々『 ? 』となってしまう行動でもあります。もちろん、講義に参加することは悪いことではありません。しかし…講義があるから参加して勉強する。講義が無いから勉強しない…。それは、如何なモノでしょうか?もちろん、色々な事情の方もいらっしゃるとは思います。ですから、そういった事情のない方に言わせて頂きたいのですが…これは、チョット受け身すぎる行動ではないでしょうか?前述のように、次の試験合格を目指した時から、試験対策は始まっているのです。『 次の国家試験は合格したい! 』という方が、『 講義があったら参加して勉強します。講義がなかったら…講座が始まるまで勉強はしません 』では、ちょっとその〝合格への心意気〟を疑ってしまわなければならないような…。そんな悲しい状況になってしまうのです。

 ブログタイトルの『 勝負は、その勝負の前についている 』という言葉は、『 勝負は、講座が始まる前についている 』とも、捉えることが出来るのではないでしょうか?講座が始まる前から、勝負がついている…。実際、件の塾生さんは3月から毎日のように勉強しては、自らの弱点を自ら時間をかけて補い、7冊ものノートを仕上げたのですから。『 講座が始まるから国家試験が始まる 』ではなく、『 勝負は、その講座が始まる前についている 』というスタンスは、とても重要なのです。

 3月から自習に来ている件の塾生さん。次の国家試験には、是非とも合格してもらいたい。これは、私も含め薬進塾の職員一同が心から願っていることなのです。職員一同から『 是非とも合格してもらいたい 』と思わせてしまう塾生さん…そこまで、職員の気持ちを持っていくこともさることながら、講座が始まる前の時点で、そこまで職員に思わせてしまう…。これは、とてつもなく凄いことではないだろうか?薬進塾一同、やはりそう思ってしまう次第なのです。

タグ

2017年5月24日 | コメントは受け付けていません。 |

カテゴリー:ブログ 薬進する日々!!

質問の効力:後編

 前回は〝質問の効力:前編〟ということで書かせて頂いたのですが、今回はその続き、後編になります。

 

 以前いた塾生さん(男性)、質問に来るうちに、質問の質も向上、成績も右肩上がりに上昇。もちろん、そのまま高得点で合格することになったのですが…なぜ、このようなこと、すなわち質問を繰り返すうちに質問が上手くなり、成績も向上していくようなことが起きたのか?大きな理由は2つあるとして、まずは1つ目の理由を、前編にて書かせていただきました。では、もう一つの理由とは?

 これは、〝質問の学習指導〟の際に、よく話していることなのですが…。前編にて〝質問の仕方が上手になる。それは『 効率良く、自分の疑問点を聞き出すことが出来るようになる 』ということ〟と書かせていただきましたが…。質問をするまでの手順は、おおよそ次のようなものになります。

 

  ① 疑問が出る → ② 調べてみる → ③ 調べた内容から自分自身で考えてみる

 → ④ それでも分からないから質問に来る

 

 下手な質問というのは、往々にして①の段階で来る質問です。疑問が出た瞬間に、『 分からないから質問に来ました 』と来るのですが…もちろん、質問すること自体は、決して悪いことではありません。しかし、少々もったいない質問の仕方だと思います。質問をするという行為は、ある意味『 自分の頭を鍛える 』ということでもあります。ただ『 疑問です。だから、質問に来ました 』となってしまうと、頭を鍛えるという行為が、ほとんど伴っていないことになるからです。

では『 質問することが頭を鍛える 』というのは、どういう意味でしょうか?まず、疑問が出た時『 何故だろう? 』と、一旦考えることが必要になります。この考えるという行動が非常に重要になってきます。そこで、一旦考えてみるも…今一つ分からない。

 そこで②の段階に来ます。取り急ぎ、関連事項を調べる。調べるという行為。実はこの行為こそ、学力向上にとって非常な有益な行為となってきます。何故ならば…疑問点を直接調べようとしても、今一つ分からない、または参考書等に書いていないということは、よくあることです。そこで、どうするか?疑問点に関連する用語を調べて、そこから疑問点の糸口を探し出そうとします。そのためには、『 疑問点に関連する用語を頭の中で検索する 』という行為を行わなければなりません。この行為が、もの凄く重要なのです。要点に関連する用語を頭の中で検索するということは、『 頭の中にある知識を、その用語と関連付ける行為 』であり『 頭の中にある知識とそれに関連する用語を取りだすことにより、その関連性を強く残すことができる行為 』だからです。例えば…『 マイコトキシンって何で耐熱性なんだろう? 』ということを調べる時…『 カビ 』『 低分子化合物 』『 好気性微生物 』『 真核生物 』といった〝マイコトキシンに関連する内容〟を、頭の中に張り巡らせることになります。それにより、張り巡らされた内容は、より一層マイコトキシンと関連付けられて頭の中に、強く残ることになるのです。

 そうやって調べていったことを材料として、考えるという行為が生まれます。調べてみたけど、自分の疑問にヒットする内容が書かれていない。そこで、調べた材料を組み合わせて〝考える〟という行為を行うことになるのですが…これも、学力向上には欠かせない行為。ブログや学習指導でも何度も書かせて頂いていますが、私は常々『 分からなかったら考えなさい 』という言葉を口にしています。分からなかったら、考えて答を導き出せばいい。当たり前と言えば当たり前の話であり、何ら難しいことではありません。では、考えるとはどういうことでしょう?あまりにも幅の広い内用なので、単刀直入に『 コレ! 』ということは出来ませんが…『 持っている知識を駆使して、そこから答を導き出すこと 』これも、立派に〝考える〟という行為です。ちなみに、これも常々言っている言葉なのですが…試験の時は、この行為が非常に重要な…というよりは、試験というものが、この行為で対応されるものだということを、しっかりと認識しておいて欲しいと思います。『 分からないことがあった場合は、自分が持っている知識を駆使して、それを組み合わせて答を導き出す 』これが、試験というものへの対応なのです。残念ながら語呂合わせや丸暗記で覚えたモノは、考えるための材料にはなりませんので、悪しからず。閑話休題。試験においては、持っている知識を駆使して、そこから答を導き出すことが重要。つまり、質問に行く前の『 調べた内容を材料として、考えるという行為 』は試験時に行うのと同じ行為をしている、ということになります。早い話、試験で問題を解く時の訓練を行っているということになるのです。同じ行為は何度も繰り返されることにより、洗練されていくことになります。当然、試験の成績も向上することになります。今までの内容からも、『 質問することが頭を鍛える 』ということだと、お分かり頂けたことと思います。

 疑問点を調べて、探るべき材料を探し出す。そして、その材料を駆使して組み立て、自らの考えを導き出すのですが…どうも、その導いた内容が怪しい。怪しいどころか、今一つ間違っているようで、疑問は解消されない。そこで④。講師に質問に来る…というのが、質問するという行為の正しい道筋…というか『 上手い質問の仕方 』ということになります。つまり、上手い質問の仕方の中には『 自分の頭を使う 』という行為が、所々にちりばめられていることになります。頭を使えば…〝頭を使う〟ということも、立派に技能の一つですから、使えば使うほど洗練される、上手に使いこなせるようになるのは言うまでもありません。前述のように、①の段階、すなわち『 疑問が出たから、すぐに質問 』という行為では、②③を飛ばしている、つまり『 自分の頭を使う 』という行為がカットされていることになります。せっかく、頭を鍛えるいいチャンスなのに…。だから、先ほど書かせて頂いたのです。少々もったいない質問の仕方だと…。

 今まで書かせて頂いた『 質問が上手くなる 』『 成績も向上していく 』に関してですが…この二つが密接に関係していることは、今までの内容からもお分かり頂けることと思います。質問の質が向上するということは、間違いなく成績向上につながっています。『 分からないことを効率良く解決することが出来る 』 『 疑問点がすぐに解消される 』訳ですから、自分の知識としてすぐに身につけ易くなるのは当たり前の話。そして、学力が向上し、その結果として成績が向上するのも、当たり前と言えば当たり前の話です。

 質問するということが、受験生において如何に大事な事かお分かり頂けましたでしょうか?そして、どうせ質問するなら〝上手い質問〟をした方がいいことも、お分かり頂けたことと思います。もちろん、前述したように『 私は質問が下手だから 』なんて物怖じする必要は全くありません。これも書かせて頂いたように、質問はすればするほど、上手くなっていくのです。これから試験対策を行おうとしている人は、このことを深く心に刻み込んで、ぜひ質問に励んで欲しい。そうと思っている次第です。

 

分からなければ、人に聞くことである。

己のカラにとじこもらないで、素直に謙虚に人の教えに耳を傾けることである。

 

松下 幸之助

日本の実業家(パナソニック創業者)、発明家、著述家。異名は〝経営の神様〟。

タグ

2017年5月18日 | コメントは受け付けていません。 |

カテゴリー:ブログ 薬進する日々!!

質問の効力:前編

 先日、当ホームページで『 一人で質問できる環境がいかに大切か? 』という、ページを掲載させていただきました。その際…

 

 質問するという行為は、単に『 分からない知識を補充する 』ということだけではなく、『 自分の頭の中を鍛える・考える力・まとめる力を養う 』事でもある。その詳細については、おいおいブログ等で話ししたいと思ったいますが…。

 

と書かせて頂きました。そこで今回は、〝質問をする〟ということが、自分の頭の中を鍛える・考える力・まとめる力を養う事でもあるということ。その詳細について書かせて頂きたいと思います。

 前述のページでも、少々書かせて頂いたのですが…以前いた塾生さん(男性)の話です。その彼、毎回質問に来るのはいいのですが、どこか質問の内容が的外れ…。もちろん、どの講師も質問にはしっかりと応対していました。しかし…毎日質問に来ているうちに、要点にヒットするような内容の質問が増えてきたのです。そのうち、いい質問をするようになり、しまいには『 おっ、鋭いな 』とも思えるような、しっかりと的を得た、それでいて講師も気がつかない視点からの質問をするようになったのです。そして、質問の質が良くなるに従い、彼の成績も右肩上がりに上昇。もちろん、そのまま高得点で合格することになりました。

 なぜ、このようなこと、すなわち質問を繰り返すうちに質問が上手くなり、成績も向上していくようなことが起きたのでしょう?大きな理由は2つあると思います。

 1つは…。今『 質問が上手くなり 』と書かせて頂きましたが…そう、実は『 質問をする 』ということにも、〝上手い〟〝下手〟があります。ここで注意してもらいたいのは『 下手な質問 = 悪いこと 』ではないということ。質問すること自体は、決して悪いことではありません。『 質問をする 』という行為も、技能の一つですから、上手い・下手はあります。ですから、質問すること自体は、決して悪いことではないのです。あらゆる技能において、最初からうまく出来る人などほとんどいませんし、出来なかったからと言って悪いことではないのと一緒です。つまり、質問をすることも技能の一つということは…当然、何度も何度も質問するという行為をこなしていれば、当然、質問の仕方も上手くなるに決まっています。前述の彼は、何度も何度も質問をしているうちに、質問をするという技能を磨いていったのです。そう、前述のように、質問をするという行為も技能なのです。鍛えれば鍛えるほど、その能力は研ぎ澄まされていきます。このことは、試験対策を行う上では、しっかりと認識しておいて欲しいと思います。質問をすればするほど、質問をするという技能は磨かれていく。つまり、質問の仕方が上手くなるということです。よく『 質問しなよ 』ということを言うと、しり込みする学生さんが多いのですが、どうもその理由の一つには『 上手く質問できないから… 』というのがあるようですが…それではいつまで経っても質問はできませんし、質問が上手くできるようにはなりません。初めは上手くなくてもいいから、何度も何度も質問すること。そうしなければ、質問の仕方は上手くならない、質問するという技能は磨かれないのです。

 質問の仕方が上手くなる。では、質問の仕方が上手くなるとは、どういうことでしょうか?それは『 効率良く、自分の疑問点を聞き出すことが出来る 』ということになります。つまり『 自分の疑問点を、質問する講師に分かりやすく伝えることが出来る 』ということです。質問が上手ければ、当然、質問される側も『 (質問者が)どういうふうに考えているのか?何が分からないのか? 』を、すぐに知ることが出来るようになります。ですから、的確な方向から、質問のコアの部分を短時間でズバッと伝えることが出来るようになります。もちろん、これが受け取る方(質問者)にも理解し易いことであることは、言うまでもありません。パッと聞いて、パッと解答が得られる。それも、自分が求めているコアな部分を外さずに…。質問の応答が快活に進む。これが〝上手い質問〟と呼ばれているものです。

 短時間で効率良く疑問点を消化できる。快活に疑問点を消化するのはもちろんの事、分かり易く受け止めることも出来るわけですから、当然、内容が身に付き易くもなります。もちろん、〝短時間で効率良く疑問点を消化できる〟〝講師からすぐに疑問点を引き出しやすくなる〟訳ですから、質問にも行きやすくなります。実は、質問慣れしている人に限って、よく質問に来るのですが、その理由がここにあるのです。

 

① 質問が上手くなる  ② 快活に疑問点が解消できる

 → ③ 効率がいいので、質問にも行きやすくなる  ④ よく質問するようになる  ①へ

 

という具合に連鎖していくわけですから、どんどん質問は上手くなっていきます。さらに…こんな好条件の連鎖ですから、成績が上がるのも至極当然の話なのです。①→④の連鎖が、成績向上にとって如何に重要なことなのかは、言うまでもないことと思います

 では、件の彼が質問を繰り返すうちに質問が上手くなり、成績も向上していった、もう一つの理由とは?

それは、次回のブログにて!

 

※ トピックスに掲載されている『   一人で質問できる環境がいかに大切か?  』も読んで頂ければ、当ブログ内容に関する理解も、より一層深いものになることと思います。

タグ

2017年5月11日 | コメントは受け付けていません。 |

カテゴリー:ブログ 薬進する日々!!

このページの先頭へ